発熱外来の対象となる主な症状
・37℃以上の発熱
・のどの痛み
・せき・たん・呼吸困難などの呼吸器症状
・鼻水
・悪寒戦慄・関節痛・筋肉痛
・味覚嗅覚障害
・腹痛・吐き気・嘔吐・下痢などの消化器症状
・周囲に新型コロナウイルス感染症/インフルエンザ陽性者がいる
発熱外来
当院では発熱等の症状がある患者さまの診療を専門とした発熱外来を予約制で行っております。発熱等の症状がある場合や感染の疑いがある場合には、お手数ですが、WEBもしくはお電話にて事前にご予約ください。発熱外来には一般的なHEPAフィルターより高性能なULPAフィルターを搭載することによりウイルスレベルの超微粒子を99.99%除去可能な空気清浄除菌脱臭装置FDS-01を設置しておりますので安心してご来院いただける環境となっております。
・37℃以上の発熱
・のどの痛み
・せき・たん・呼吸困難などの呼吸器症状
・鼻水
・悪寒戦慄・関節痛・筋肉痛
・味覚嗅覚障害
・腹痛・吐き気・嘔吐・下痢などの消化器症状
・周囲に新型コロナウイルス感染症/インフルエンザ陽性者がいる
1. WEB予約/WEB問診
まず、予約メニューより【発熱のある方または風邪症状のある方】をご選択の上、予約日時を選択、必要項目をご入力いただき、ご予約を確定してください。ご予約が確定されますと、WEB問診画面へ誘導されますので、【内科問診(一般内科・発熱外来)】をご選択の上、必要項目にご入力ください。
2. ご来院
予約時間にご来院されましたら、まず、インターフォン(自動扉左横)を押して、受付スタッフとお話しください。受付スタッフが誘導いたしますので、一般の患者さまとは別の入口より発熱外来にお入りいただきます。
3. 発熱外来検査
発熱外来にてまず新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの検査を受けていただきます。当院では、新型コロナウイルス感染症の検査法として一般に普及している抗原定性検査よりも10〜40倍高い感度を有し、PCR検査の90%程度の感度を有する抗原定量検査を採用しております。そのため、当院で検査を受けていただくと抗原定性検査より早期の診断(陽性判定)が可能であり、陰性判定を行うこともできます。尚、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの検査にご同意いただけない場合、発熱等の症状がある患者さまは院内での血液・尿検査やCT検査などの精査を受けていただくことができませんので、予めご了承ください。
4. 結果説明
陽性の場合は、その場で、医師より結果説明の上、治療薬の処方から会計まで行い、そのままお帰りいただきます。陰性の場合には、院内にお入りいただき、通常の診察と同様の対応をさせていただきます。
5. 院内での精査(発熱外来検査陰性の場合)
院内の診察室にて診察の上、治療薬を処方させていただくか、必要に応じて、血液・尿検査やCT検査などの精査をご提案させていただきます。即時結果説明の上、治療法をご提案させていただきます。
インフルエンザウイルスによる急性熱性感染症で、A、B、Cの3型があり、通常、寒い季節に流行します。感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、38℃以上の突然の高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、せき、鼻水、咽頭痛などの症状がこれらに続き、およそ1週間で軽快します。主な合併症としては肺炎、脳症が挙げられます。通常のかぜ症候群とは異なり急激に発症し、全身症状が強いことが特徴です。
治療としては、薬物療法(抗ウイルス薬(内服、吸入薬、点滴)、解熱剤等)を行います。
季節性インフルエンザはいったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。二次感染、合併症の予防のためにも、発熱等の症状がある場合、当院の発熱外来をできるだけ早く受診することをおすすめします。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV2)による感染症です。2020年1月30日、WHOにより国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)が宣言されましたが、2023年5月4日に解除されました。日本でも2023年5月8日に5類感染症に移行しました。ウイルスが変異することにより、流行を繰り返しています。感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話等のときに排出されるウイルスを含む飛沫、又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな状態の粒子を吸入するか、目、鼻、口に直接的に接触することにより感染します。感染を受けてから2~4日間(オミクロン株由来の変異株)ほどの潜伏期間の後に、発熱、せき、鼻水、咽頭痛、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛、嗅覚・味覚嗅覚障害などの症状が出現します。
治療としては、症状の程度や重症化リスクがあるかにより、医師の判断に基づいて、薬物療法(解熱剤、抗ウイルス薬等)を行います。
予防としては、換気、3密(密接場面・密集場所・密閉空間)回避、状況に応じたマスクの着用、石けんを使った手洗い、アルコール製剤を使った手指消毒となります。年齢6か月以上が接種対象のワクチンがあります。高齢者などの重症化リスクの高い方にはワクチンの接種が勧奨されています。ただし接種を受ける事は強制ではありません。
新型コロナウイルス感染症はいったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。発熱等の症状がある場合、当院の発熱外来をできるだけ早く受診することをおすすめします。
私たちの身体には、体内での熱産生と体外への熱放散のバランスをとることにより、体温を一定の範囲内に保とうとする仕組みがあります。健康な日本人の平均体温は、10歳〜50歳の健康な日本の男女3,000人を対象とした研究より36.89土0.34℃(ワキの下検温)と報告されています。この数値はいわゆる「平熱」のことで、厚生労働省の資料においても「健康な人の体温は概ね36.0℃〜37.0℃で調節されている」とされています。
一方、感染症法では「37.5℃以上を発熱、高熱は38℃以上」と定義されています。
上記の内容より、36.0℃〜37.0℃を「平熱」、37.0℃~37.4℃を「微熱」、37.5℃以上を「発熱」、38.0℃以上を「高熱」と大別することができます。
体温には日内変動があり、起床時に低く、その後徐々に上昇し、夕方に高くなることがわかっています。そのため、体温の状態を正確に知ろうとする場合には、起床時、午前、午後、夜の計4回程度の検温が理想的ですが、現実的にはなかなか継続していくことが難しく、実際には、起床後すぐの検温を継続することによって、ご自身の平熱を把握しやすくなると考えられます。
食事や運動、入浴などで、体温は上昇します。検温をする場合は、その後30分程度経ってからが望ましいでしょう。
私たちの身体は、場所によって温度が違います。手足の末梢や顔の表面の温度は、季節や環境の影響を受けやすく、不安定なのに対して、中枢と呼ばれている体の内部の温度は、脳や心臓などの大切な臓器の働きを保つために安定しています。この体の内部の温度を「中枢温」といい、これを測れば、安定した体温が得られるわけなのですが、体の内部のため日常的に測ることは困難です。そこで、より体内の温度が反映され、体に負担をかけずに簡単に検温できる部位として、ワキの下(腋窩)、口(舌下)、耳(耳内)、直腸などの場所が用いられています。
一般的には、ワキの下で検温されることが多く、その場合、以下の点にご注意ください。
一般内科外来で最も多い症状が「発熱」だと言われています。発熱の原因疾患は、感染症、自己免疫疾患、悪性腫瘍(がん)、薬剤の副作用、頭部外傷、内分泌疾患、熱中症などさまざまです。
細菌やウイルスに感染すると発熱します。これは、体内に入り込んだ細菌やウイルスの増殖を抑えるための身体の防御反応と考えられています。発熱とともに出現する症状別に、発症頻度の高い感染症を以下のようにまとめてみました。
自己免疫疾患は、体に侵入してきた細菌やウイルスなどを排除する免疫システムに異常が生じて自分自身の体の一部を攻撃してしまう病気の総称です。代表疾患が膠原病(こうげんびょう)です。発熱を伴うことが多く、皮膚や血管、関節などに炎症を起こします。膠原病の中で、高熱が出る病気としては、全身性エリテマトーデス(SLE)と成人スティル病が挙げられます。
悪性腫瘍が原因で起こる発熱を「腫瘍熱」と呼びますが、この発熱は免疫細胞ががん細胞を攻撃する時に炎症性の物質が生まれ熱を産生することによると考えられています。腫瘍熱をきたす頻度は、悪性腫瘍の種類によって異なり、悪性リンパ腫や白血病、腎臓がん、肝臓がんなどは比較的発熱が見られることの多い悪性腫瘍です。
薬剤を使用した際に、それが原因による発熱が起こる場合があり、この発熱を薬剤熱と呼びます。薬剤熱は、身体所見や検査所見から他の原因を認めず、原因薬剤の投与に伴って起こり、中止により改善する発熱と定義されています。薬剤熱は、原因となった薬剤の内服・点滴を開始してから24時間以内に起こることもあれば、数日、数ヶ月たってから起こることもあります。薬剤熱を起こしやすい薬剤として、抗がん剤、インターフェロン、抗生物質が挙げられます。
脳腫瘍や頭蓋内出血、脳膿瘍、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血といった脳血管障害による脳浮腫などの病変によって脳が正常のサイズよりも大きくなってしまうと、頭蓋骨で囲われている頭蓋内の圧は上昇します。この現象を頭蓋内圧亢進と呼びます。体温は、視床下部の体温調節中枢で制御されていますが、この頭蓋内圧亢進によって 視床下部の体温調節中枢が刺激されると発熱することがあります。
発熱を起こしうる内分泌疾患としては、甲状腺機能亢進症や褐色細胞腫、副腎皮質機能低下症などが挙げられます。
熱中症とは、体の中の熱の産生と熱の放出のバランスが崩れて高体温になり、体の不具合を生じた状態です。 熱中症によって体温が上昇するのは、汗をかくことによる体温調節機能が失われているためで、生命の危機的ラインとされる42℃を超える高熱につながることもあります。
当院では、発熱のある患者さまは、まず予約制の発熱外来において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの検査を受けていただくことになります。前記の検査で陰性が確認された患者さまには、院内にお入りいただき、診察させていただきます。次に、発熱以外に別の症状が現れているのかを確認して原因を予測するなどして、それに合わせた検査を行っていきます。
発熱を引き起こしている場合は体内で炎症を引き起こしている場合が多く、血液検査で炎症の有無を確かめるために白血球数やCRP値などを測定します。同時に、発熱の原因疾患を特定するため、血液検査(肝臓や腎臓などの臓器の障害の有無を調べる生化学検査や自己抗体などを測定する免疫検査、ホルモン値を測定する内分泌検査など)や尿検査を実施します。
せきやたんなどの呼吸器症状が生じている場合には胸部レントゲン検査や胸部CT検査を実施したり、腹痛があれば腹部レントゲン検査や腹部CT検査を行います。
発熱は体を感染症から守る上で有益な生体反応であり、発熱を生じた際は必ず治療すべきかどうかは議論の分かれるところです。ただ、38℃以上の高熱時では身体的につらく解熱剤を処方することが多いです。
発熱の根本的な治療は、発熱の原因疾患に対する治療と言えます。お薬を処方する際は発熱を引き起こしている原因疾患を特定し、その原因に最適なお薬を処方します。例えば細菌感染症が原因である場合は抗菌薬といったように発熱を引き起こしている原因にあわせて処方します。
発熱時は脱水症状を伴っていることも多く、水分摂取が大切です。脱水症状が深刻な場合は点滴による補液を考慮します。特に高齢者では脱水症状を発症しやすいです。少量ずつでも構いませんので経口補水液などの電解質(ナトリウム・カリウム)を多く含む水分を摂取するよう心掛けてください。
尚、高度医療が必要な場合は、速やかに連携先の地域基幹病院へご紹介させていただきます。